隣の芝生は青く見える

初めまして、気ままにブログを書いていけたらと思います。

ある日の朝、小学校の前を通ると児童たちが元気に先生に挨拶をして学校へ登校していくのを見た。その児童たちの目はキラキラと輝き、希望に満ち溢れているように見えた。

 その光景を見て私はふと「自分の小学校時代はどんな感じだっただろうか?」そんなことを考えていた。自分も小学校に入学当初は学校に行くのが楽しかった。大きな体育館、給食、音楽室に鍵盤ハーモニカにリコーダー、ありとあらゆるものが新鮮に感じていたことを覚えている。

 ただ、ある時を境に学校に行くことが苦痛で苦痛で仕方がなかった。「インフルエンザに感染しないかな」「雨に濡れて風邪ひいて休んでしまおう」とそんなことを毎日思っていたり、また学校に行くと度々吐き気に見舞われていたのを思い出す。あれは小学校高学年になってからの出来事と記憶している。

 当時のクラスを振り返ってみると、授業中にカードゲーム等をして遊んだり、理由もなく何人かで授業や卒業式の練習を抜け出したりと自分の中では荒れたクラスなのかなと思う。また、当時5年生の頃の担任の先生も小学校ではなかなかいない珍しいタイプの先生だなと思っていた。その先生は、小学校高学年になる自分たちを大人扱いしていたのか席替えは自分たちで勝手に決めるシステム、給食は何人で食べても自由。また授業中に寝ていてもカードゲームとかで遊んでいても怒ることは一切なかった。毎週出る学級便りではテストで誰が何点取ったかを掲載したり、またある時の自由研究では1人だけ提出しなかった子がいたがまるで誰が提出していないかを保護者に晒すかのように提出した人全員のモノを学級だよりに掲載していた。小学校というより高校にいるタイプの先生かなと今になって思う。

 そんな先生のことを面白く思っていない児童とその母親がいて、ある日の家庭科の授業時にその母親が一人で授業参観に来ていた。その日は授業参観日ではなかった。家庭科ではミシンでエプロンを製作する授業を行っており、先生は作業が終わっていない子の手伝いをするために家庭科室にいた。作業が終わった多くの子は教室で待機していた時に例の母親が当然大きな声で「皆さんは○○(担任)のことをどう思いますか?」と聞いてきた。多くの生徒はポカンとしていた。「あの母ちゃんはどうしたんだ?」そんな雰囲気に包まれていた。その後、その母親は校長を訪ねて「担任の先生を教育委員会に訴える」と脅したと聞く。典型的なモンスターペアレントだ。その後も小学校に電話をかけて「教育委員会に訴える」と脅したと聞いた。その影響もあってか1年で担任の先生は変わった。新しい先生はどこにでもいそうな普通の小学校の先生だった。ただ校長先生が教室を見回りに何度も来たり様子が変だなだなと感じた。ある授業中に漫画を読んでいる子がいた。そう例のモンスターペアレントの子供だ。先生は優しく注意をするだけで取り上げることもしない。それを見ていた別の児童が同じように漫画を読むと今度は一変、鬼のような形相で漫画を取り上げていったのを覚えている。児童からは差別をするし嫌いだという声があるのも当然だろう。

そんなクラスに2年間いて不思議だったのは、先生が「この算数の問題分かる人いる?」と聞いても誰も手を挙げない。一人ひとり名指しで当てても全員「わかりません」と言う。自分自身も「わかりません」と答えていた。答えは分かっていたのだがそれをさせない教室の雰囲気があった。普通のクラスであれば毎回何人が手を挙げるイメージがあったから強く違和感を覚えていた。

一方、もう一つのクラスの担任の先生は明るく熱く生徒思いで教室の雰囲気も良く楽しそうに見えた。そのクラスの子に「楽しそうでいいね」と言うと「楽しいよ」と返ってくる。「俺もあっちのクラスが良かったなあ」そんなことをしょっちゅう思っていた。「隣の芝生は青く見える」とはこのようなことを言うのだろうか。

p.s長々と書いてしまい申し訳ございませんでした。